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研究紹介最終更新日 2025/8/1

高性能物理シミュレーション手法開発

フェーズフィールド法の複数GPU並列AMR計算法開発

 自由境界値問題のシミュレーション手法であるフェーズフィールド法は,高精度な解析が可能な反面,計算コストが非常に高く,特に3次元シミュレーションでは計算規模が大きく制約されます.このフェーズフィールド法を高効率かつ高速に計算するため,局所的に細かい数値格子を割り当てる適合格子細分化(AMR)を実装した複数GPU並列計算法を開発しました.この手法により,溶融金属が凝固する際に形成される樹枝状金属結晶(デンドライト)の大規模3次元シミュレーションが可能となり,冶金分野において重要な凝固組織予測の高度化に貢献しています.

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マルチフィジックス問題の高効率計算アルゴリズム開発

 溶融金属中で核生成した結晶核が,重力によって沈降しながらデンドライト結晶成長するという,複雑なマルチフィジックス問題を対象に,フェーズフィールド法と熱流体計算,運動方程式を連成した数値モデルを構築しました.さらに,物理場ごとに異なる格子幅と時間増分を割り当てる計算効率化アルゴリズムを組み込んだ,複数GPU対応のAMR並列計算法を開発しました.これにより,沈降しながら成長するデンドライト結晶の高精度な3次元シミュレーションを,世界で初めて実現しました.

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分子動力学法の複数GPU並列計算手法開発

 並列演算性能の高いGPUを多数用いた超並列分子動力学計算手法を開発し,10億~100億個規模の鉄原子の運動挙動を対象とした大規模分子動力学シミュレーションを実現しました.本手法により,金属溶液中での自発的核生成から凝固・粒成長に至る過程を,従来を大幅に超える計算規模で再現することが可能となりました.これにより,統計的に十分な結晶粒数を対象とした,核生成・凝固・粒成長メカニズム解明に資する,高性能シミュレーション基盤の構築に貢献しました.(主な共同研究者: 東京大学 澁田 靖 教授)

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高性能シミュレーションによる材料組織予測研究

鋳造製品のマルチフィジックス凝固組織予測

 鋳造製品の品質は,製品内部の微細な凝固組織によって大きく左右されます.この凝固組織の形成プロセスは,固液相変態,熱および物質輸送,液相流動,固体運動を伴う,極めて複雑なマルチフィジックス問題です.これらのマルチフィジックス性を統合的に考慮した数値モデルを構築し,高性能シミュレーション手法を用いて凝固組織形成プロセスを再現することに取り組んでいます.このアプローチにより,鋳造製品の欠陥発生メカニズムの解明や,品質予測の高度化を目指しています.(主な共同研究者: 京都工芸繊維大学 高木 知弘 教授,北海道大学 大野 宗一 教授)

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金属3Dプリンタ製品の急冷凝固組織の高精度予測

 現在進行中.

金属結晶粒成長プロセスの高精度予測

 マルチフェーズフィールド法の複数GPU並列計算法を開発し,数百万粒規模の多結晶粒成長プロセスの超大規模3次元シミュレーションを世界で初めて実現しました.本手法により,熱処理中の粒成長による結晶粒系分布の時間変化の統計的挙動の高精度な再現と評価を可能としました.これにより,粒成長挙動が材料の最終的な品質や特性に与える影響の高精度予測に貢献します.(主な共同研究者: 大阪公立大学 三好 英輔 講師,京都工芸繊維大学 高木 知弘 教授)

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高性能シミュレーションによる防災研究

浸水災害のマルチスケール高精度予測法開発

 現在進行中.

マルチフィジックスを考慮した雪の結晶成長シミュレーション

 現在進行中.